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【同人】始まりがあれば終わりもあるわけで
スゴク久し振りに同人誌を描きました。
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どれくらい久しぶりだったかというと、最後に出た即売会は2019年の夏コミ。
もうこのころにはシクロクロスをかなり一生懸命やってて、合同サークルでの参加と制作でした。
自分のソロ活動「ビテイコツハンター」としての同人誌は、オフセット本なら2017年のDarkHeartのリマスターが最後かも……

そもそもなんで突然新刊が出たかというと、会社でまとまった休暇が取得できたからなんですね。
1か月間まるまる休めるという冗談のようなすごい休暇制度。
その休暇制度を使って同人誌を頑張って作ったんですね。
逆に言えば、その休みの時間を費やしてでも描きたかったんですね同人誌を。
どんなに仕事が忙しくて、シクロクロスでUCIレースを走っても、真の意味で「創作への情熱を忘れたことはなかった」わけです。

描きたい本はいくつかありました。
まず「オリジナル本」自分のオリキャラであるアンジェリカの漫画はいつか形にしたいというアイデアやプロットもあります。
それからウマ娘の本、タンホイザやミラ子の話はカタチにしたい。
そして「死神天使☆えんじぇるこまち」これは描きかけのものや、やり残した宿題としてありました。

なにをしようか迷いましたが、使命感もあって「えんじぇるこまち」の新刊を描くことにしました。
しかし1か月まるまる使えるとはいえ、ずいぶん長いことイラストを描いていなかったわけですから、環境を整えたり、リハビリ的な手慣らしも必要だろうということ、ページ数的には20P程度の本を考えてあっさりとしたプロットを組みます。
せっかくだからグッズも作りたい、特にアクリル系アイテムも用意したい。

とまぁ、そういうイメージで製作を始めたわけです。
しかし、描いていくうちにどんどんアイデアが大きくなって、妥協もできなくなってページ数は40Pに……
案の定夏コミは落としてしまいました。
当然休みも終わって働きながらの製作になっていきます。
自転車のトレーニングも後回しにして机に向かう毎日です。

結局2か月予定から遅れて新刊は完成しました。
でも、2か月で40P描き下ろしって、今までの活動を考えたらなかなかの成長と達成感です。
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今回驚いたのは「とにかく製作に集中できた」ということです。
雑念なく、純粋に創作に向き合えて、楽しめて描きました。

……なんでしょうね、とにかく同人活動やSNSをやってると、人間不信になることが多く、雑念で以前は頑張れなかった感じでした。
抱えているものが多い、そういう具合でしょうか。
自分を尽くして頑張って描いても、その結果、自分が傷つくのではないだろうか、打ちのめされるのではないだろうか。
そういう恐怖感がありました。

しかし、いったん離れることで、そういった気持ちや感覚も忘れて、デトックス出来たのかもしれません。
出来上がった本を読み返すと、描きたいこと、表現したかった事を具現化できた喜びもあり、もうちょっとこうすればよかった、次はこうしたいという反省もあり、まだまだ成長できるなという手ごたえも感じました。

頒布は東方紅楼夢のみでしたが……しかし、その前に夏コミで参加した時にあまりに人がいなくなっていて衝撃を受けました。
以前なら数サークルが居た小野塚小町のスペースですが、夏コミはわずか2サークルのみ。
そして東方ジャンル自体も驚くほどこじんまりしていて……コロナ禍の影響もあるでしょうけど、変わってしまった景色にただびっくり。
そんな流れでの紅楼夢でしたから、頒布数でいえば自分の全盛期の20分の1くらいの頒布数でした。

赤字とか黒字とか、そういう次元ではありませんね。
しかし、新刊があって、それでもある程度まとまった数を頒布出来て、同人らしくいろんな人とお話しできて……
それはとてもかけがえのないひと時で、あぁ、頑張ってよかったなぁと思いました。
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一梨乃みなぎが個人サークルとして独立したのが2005年。
2009年くらいから東方を描き始め、あの頃20代だった自分も今は40代。
いろんな人と触れ合って、付き合って、話して一緒に描いて食事して……
でも、今はもう、そういう気の合う仲間なんてあんまり居なくて、昔話をできる絵描き仲間はいなくなってて……
もっとも、それは自分が仲間を大切にしてこなかったからなのかもしれないけれど。
盟友だったJUMたんに、売り子頑張ってくれた餅夫くん、幼馴染だった野分くん、紗香さん……
刀陽さんに、きみかさん、りるとくん、ともぞーくん、ぐらすきゅん、夢追人さん、音羽さん……
やみさわさん、ぶっちゅくん、ろなさん、どらんこちゃん、ルイサブさん、冬野たかさん……
ああ誰だっけ、名前思い出せない人もかなりいる

夏コミ、椰燐祭、紅楼夢と何か光る石でも見つけられたらと思ったけれど、そういうミラクルは何もなくて。
自分自身も東方の新作とか追いかけられてなくて。
なんかもう、このジャンルとしては……いや、そもそも同人活動自体も……

イベントが閉会を迎えて、スペースを片付けてカートに荷物をまとめ終わると、もう一度インテックスのホールを眺めてみて……
「これが、自分の最後の即売会になるかもしれない」なんて思ってしまって、しばらく目に焼き付けようと立ち尽くしてしまった。

思い出や記憶には、楽しかった時のこと、徹夜で騒いだコピ本づくりや、コミケ前日にゲロ酔いさせられたこととか、1500部搬入して戦場のように売りまくった冬コミのこととか、売れなくてぼやき倒したイベント後の飲み会とか、即売会や同人活動にはそういう楽しいことが確かにいっぱいあった。

案外、長く続けすぎると、最後はこうなのかもしれないな、なんて思ったりもした。

いずれにしても次の予定は白紙で未定。
もう描くチャンスがあるかどうかもわからない。

そりゃぁこじ開けりゃ描くチャンスなんて掴むことは難しくはないのかもしれないし、何が起こるかわからないから、引退とかもうやめるとか最後だと宣言はしないけれど。
モチベーションもパッションも尽きたわけじゃないしね。

【追伸】
 そういえば、初めて東方の小町本(=個人本)を出したのもみやこめっせでやった東方紅楼夢だったな……
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すべてが懐かしい、確かユースホステルに泊まったんだよ。
関東から絵描き仲間4人で行って泊まったんだ。
みんな初めての京都遠征ではしゃいで、京都らしいものを食べようと、ガラじゃない店に入って微妙な気分になったんだった。
そのあとお口直しにマクドナルドに行ったんだよな。
あまりに滑稽な出来事で4人で笑ってしまったね。

by minagi_ichirino | 2023-10-17 00:34 | Infomation
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